上大井の三嶋神社にあるムクノキは、高さ22m、胸高周囲4mの大木で、樹齢は推定300年と言われ、かながわ名木100選にも選ばれています。
ムクノキは、ケヤキやエノキとともにニレ科の植物ですが、幹が太くなると樹皮が縦にむけることから、この名がついたと言われます。
また、秋に熟す黒色の果実は甘く、さまざまな野鳥にとって絶好の栄養源となっています。この実をついばむために「ムクドリ」という名がついた野鳥もいるくらいで、ムクノキの芽生えや若木を随所で見かけるのは、野鳥が種子を散布するのに一役買っているからです。
なお、ムクノキの葉は表面がざらつくため、昔から木材を磨くのに使われてきました。
一寸木 肇(おおい自然園園長)
ムクノキの大木(上大井地区)
ムクノキの葉と果実(坊村地区)