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大井町長コラム 五感のささやき 平成23年度

最終更新日:2012年3月2日

2012年 3月2日   温みを期待

 二月末日に大雪が降った。
 あちこちの庭先に雪ダルマができる程の積雪であった。毎回のことであるが、雪に慣れていないこの地では、倒木やスリップなどがあり、交通に大きな混乱をきたした。
 今年は日本全土が例年にない寒さにみまわれ、“花の便り”が遅れている。近隣の梅や早咲き桜の開花も大きく遅れ、これらにまつわるイベントに大きな影響を及ぼしている。ひょうたん池周辺の菜の花畑も、霜に叩かれ、溶けてしまったところがある・・・。
自然は気まぐれであり、人間の意のままにならないものだ。
 厳しい寒さから開花の遅れがあるとはいえ、日本水仙は終わろうとし、雪柳の小枝からは、新芽に力強い息吹が感じられる。
「三寒四温」を繰り返し、いっきに咲き出す春の訪れを心待ちにしている。

 

2012年 2月2日   ちょっと変かな

 ここ数週間テレビの報道は、日本列島を襲う寒波と、大雪による除雪や雪崩(なだれ)の事故、豪雪による諸々の混乱等を報じている。温暖なこの足柄の地にも雪が舞い、消えることのない箱根連山と丹沢山塊の雪が、一層寒さを厳しいものにしている。
 今日まで予想しなかった異常気象は、ここ数年酷暑をもたらし、また、低気圧を急激に発達させ、局地的な集中豪雨や竜巻により、大規模な災害を引き起こしている。昨年の東日本大震災もそうであるが、自然は時に猛威を振るって人類を脅威に陥れる。しかし、人間(ひと)の生業(なりわい)は自然の恵みによって成り立ち、わが国は四季の変化「春夏秋冬」「暖暑涼寒」により豊かさを感じ、幾多の困難を乗り越えてきたのである。
 そのように変化する自然であるが、昨年の秋から野鳥の飛来が少ないように感じられる。雪でも降れば、千両や南天の実が鳥に食べられ丸坊主になるのに、未だに実を付け、大食漢のヒヨドリの鳴き声も聞かない。酒匂川を見てみても川面に戯れる鴨類の姿は少ない。
 何が影響しているのか、気になるところである。

 

2012年 1月4日   新年のご挨拶

 新年明けましておめでとうございます。
 大井町長の間宮恒行です。
 「おおいきらめきプラン」は、昨年4月にスタートし、計画の実現に向けて一歩ずつ、歩みを進めております。
 今年の大井町は、第一生命の再編も完了し、新たな活用や商業施設の進出など、大いに期待されるところであります。
 わが町には、まだまだ筆の入らない大きなキャンバスが残されており、町民の皆様と心を合わせて大きな夢を描き続けて参りたいと思っております。
 辰年にちなみ、「天にかけ登る龍のごとく」大井町、そして皆様が大きな一歩を踏み出せる年になりますとともに、皆様のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げます。

 

2011年 12月1日   締めくくり

       「門松は冥土の旅の一里塚
               目出度(めでた)くもあり
                          目出度くもなし」

は、一休和尚の有名な語録である。正月を祝い、今年こそはと思いつつ、早くも師走を迎えることとなってしまった。一休和尚は慌ただしく歳を重ねていく心境を語ったのであろうか。
 今年、私が手帳に記した四文字熟語は、世相の不透明感から「千思万考」と書いた。無闇(むやみ)で無駄になる動きをせず、将来のために落ち着いてじっくりと、思いを巡らせチャンスを待つとの思いであった。春覚めやらぬ候の大震災から原発事故、紀伊半島を襲った台風、ヨーロッパの金融危機、タイの大洪水などなど、一字で記すと『難』となる年であった。
 わが町に於(お)いては、第一生命の新事業所の移転や旧トーヨーボール跡へのショッピングセンター建設、さらには、旧東京スターレーン跡にも複合ショッピングセンターの計画が具体化している。第一生命本社台上も、進展しつつあると報告を受けている。まさに「千思万考」慌てず、落ち着いて居て良き方に向かうようだ。
 来年は四文字熟語を「一陽来復(いちようらいふく)」と、手帳に記そうと期している。


2011年 11月4日   みせばや

 恒例の町の文化祭が、10月22日、23日の両日にわたり開催された。作品の部では、402人から670点の作品の展示があり、芸能発表では41団体559人の参加が、イベントでは6団体により5イベントが、子ども達(たち)の絵画の展示が206点、そのほか商工会の売店や、ふれあい直売所による野菜の販売等もあり、盛大に執り行うことができた。関係者に感謝申し上げます。
 例年のことであるが、私も盆栽と数鉢の添え物を出展した。もっとも、盆栽といえるものではなく鉢植えの老木と云(い)う程度のものであるが、枯れ木も山の賑わいとの思いで出展している。
 添え物のひとつは、この季節になると葉が色づき花が見ごろとなる「ミセバヤ」を毎年出品する。ミセバヤはベンケイソウ科の多年草で、一株から多数の茎が垂れ下がり、薄いピンクの花を咲かせる。葉は多肉性であるが赤紫に紅葉し、花と紅葉を楽しむことができる。花の美しさから「たれに見せばや」(「誰に見せようかと」)とこの名前が付けられたといわれている。
 冬になると葉や茎は枯れてしまうので刈り取っておき、適度な水分さえあれば春になると芽を出す。比較的管理の簡単な草花である。増やすには多肉性の葉を挿し木の要領で土に挿すことで、翌年花を楽しむことができる。鉢植え、コケ球、石つき何でもよしである。
 まだまだ花と紅葉を楽しめる「ミセバヤ」である。


2011年10月5日   紅葉(もみじ)

                  紅葉(もみじ)
秋の夕日に 照る山もみじ   濃いも薄いも 数ある中に
松をいろどる 楓(かえで)や蔦(つた)は     山のふもとの 裾模様


 わが国の秋の代表的唱歌であり、四季の移り変わりの美しさを表現し、その中には日本人の心の豊かさをも感じさせる。
 我が家では、葉いろを真紅(しんく)に変えた櫨(ハゼ)の盆栽が見ごろとなった。周りの山々も色づき始めたが、台風15号の強風は木々の葉をちぎり、特にケヤキにいたっては病葉(わくらば)のような葉いろとなってしまった。
 3月11日の東日本大震災、紀伊半島を襲った台風12号、そして台風15号と、白砂青松(はくしゃせいしょう)・山紫水明(さんしすいめい)を誇るわが国の大自然に大きなダメージを与えた。今秋は、昨年のようなきらびやかな紅葉を楽しむことはできないかもしれない。
 来年は穏やかな年となり、力強い復興の兆しを感じながら、秋には国民こぞって紅葉狩りを楽しみたいと願うものである。

 

2011年 9月2日   郷土(ふるさと)の味覚

 湾内を行きかう船、その向こうに林立するビル群やひときわ聳(そび)え目を引く東京タワーを望む東京お台場のホテル日航東京「オーシャンダイニング」を会場として、「かながわ・おおいまちマルシェ&カフェ」を8月末に開催した。
会場の入り口は、大井町産の農作物で飾られ、その中でも未(いま)だ青々としたイガ栗がひときわ来場者の関心を惹(ひ)きつけた。
 カフェの中に入ると、大井町産の野菜と果物を使い、シェフとパティシエが腕によりをかけた料理8品スイーツ16品が、メーンテーブルに盛りだくさん飾られていた。お客様は予約をされた120名の方で、常連の方も多い様子であった。
 オープニングに先立ち、大井町の紹介と挨拶の機会を得て、自席に着こうとすると私に声を掛けられる女性がおり、どこかでお会いしたような感じで、言葉を交わすと同級生のお姉さんであり、大井町の関係するイベントあり、お仲間を誘っての参加であると聞き大変懐かしく嬉しかった。

 試食をさせていただいた。ごぼうのチョコケーキや生姜のパウンドケーキ、ピーマンのムースは初体験であり、その出来栄えと味に驚いたものであった。
 協力して頂いた方々のお陰(かげ)で大成功のイベントとなった。


2011年 8月1日   涼を呼ぶ草花

 今年の夏は消費電力の節電のため、いたる所で「緑のカーテン」が見られる。大井町の庁舎も、取り囲むように緑のカーテンを張り巡らせた。我が家においても、西側の軒(のき)ひさしで初めて取り組んでみた。遮光とまではいかないが、差し組む光は弱くなり、草木に打ち水をすれば、涼を呼ぶ効果は更に増す。
 我が家の庭の「ヤマホロシ」は、別名「ツルハナナス」といわれるように弦状に伸び、茄子(ナス)のような涼しげな白とブルーの花を無数に咲かせ、涼しさを感じさせてくれる。その隣で早朝に開く薄ピンクや紫のアサガオとのコラボレーションは、朝の楽しみのひとつである。
 草や木、そして花は、四季それぞれの潤いや風情を醸し出してくれる。
 打ち水や緑のカーテンなど、知恵と工夫で「涼を呼び」、少しでも快適に暑い夏を乗り切ろう。


2011年 7月1日   暑さを乗り切る

 梅雨明けを思わせるような日差しが照りつけるなか、日陰の石畳にうずくまり気だるそうに眠りをむさぼる猫。朝の涼しさの中で美しいさえずりを奏でる小鳥も、日中は暑さを避け姿を隠している。人間様は「節電!節電!」で暑さに負けてうなだれている。金魚鉢で元気に泳ぐ金魚の姿がうらやましく思われる。
 企業および事業者は7月から9月まで、昨年実績の15パーセントの節電が義務付けられ、その対策に6月中は翻弄された。操業時間の見直しや休業日を平日へシフトしての操業、夏季休暇をお盆の前後に変えたり、省エネ電球や省エネ機器を導入したりと、暑さに耐えての会議・作業に追われ、7月からの実施となった。
 町では、東日本大震災後からの計画停電により節電対策を実施しているが、6月22日の「節電チャレンジ」では前年対比33パーセント減の実績となった。しかし、これから空調設備を最低限稼動しなければならず、更なる節電のために残業を控え、やむない残業は早朝に行う早出残業とした。電力状況によっては更に施設利用に制限を行い、計画停電の回避に向けて取り組んで行く所存である。だが健康を害してまでの節電を行うべきではなく、町民の皆様の理解と冷静な協力を求めるものである。

2011年 6月8日   クールビズ

 今年は電力需給の関係から、例年よりひと月早く「クールビズ」が始まり、多くの企業や官庁では5月1日からノーネクタイとなった。大井町では「クールビズ」という新語が生まれる前の平成11年から、夏の期間(6月〜9月末)をノーネクタイ業務とし、冷房温度の抑制をしてきた。今年は5月1日からという指示であったが、5月はもともと冷房を必要とすることがないので、わが町では5月20日から「クールビズ」の導入を決めた。しかし、5月末は気温の低い日ばかり続き、ノーネクタイで無理をしていたら風邪を引く始末となった。
ノーネクタイをひと月前倒しにしたのは、電力需要からであり、7月から9月の間の酷暑時に冷房温度を抑制するためだ。しかし、早くした効果があるのだろうか・・・?今の気温の状況であれば、冷房を入れずに凌げるのであるから、暑さに耐えることのできる身体を育むためにも、この指示は早すぎたのではないかと思う。
今後、梅雨明けからの本格的な酷暑を乗り越えるには、身体を慣れさせておくことも必要であろう。

2011年 5月2日   初夏の力

 「目に青葉 山ほととぎす 初がつお」山口素堂の句であり、野山の新緑を愛(め)でながら鳥ののどかな鳴き声を聴き、鰹(カツオ)を肴(さかな)に酒を楽しんでいる様子である。・・・現在でも変わらぬ風情であることを喜ぶ。
わが町から望む大地も緑色の真綿のような柔らかな新緑が目映(まばゆ)い光景になってきた。ようやく水田に水が入り、軒先をツバメが飛び交い、力あふれる躍動感が漲(みなぎ)ってくるのがこの季節である。
そんな我が町から車で1時間ほどの富士山五合目近くでは、木立の様子は冬であり、芽は硬く結んでいて、芽吹きの様子さえ窺(うかが)うことができない。足を運んでみると、狭い日本が広く感じられるものである。・・・美しいものに触れることができる。これが観光の楽しみであろう。
大震災の被災地も、躍動感あふれる力で、一日も早く復興し、四季折々の美しい景色を早く取り戻して欲しいと願うものである。

2011年 4月6日   たくましい力

 東北地方太平洋沖地震の影響は、地震と津波の被害にとどまらず、福島原子力発電所の事故による放射線問題がことの重大さを増し続けている。我が地も計画停電の影響から、産業や交通をはじめとして様々な混乱が続いている。被災地への配慮から、春を迎えての行事や神社の祭礼などが取り止めとなり、元気がない。
  このような時であるが、「がんばろう日本」・「ともに助け合おう日本」など、横断幕が架かる前で義援金を集める元気な掛け声は、復興への力強さを感じる。各地から集まる義援金は、今までにない高額になるようだ。町にも小学生・中学生をはじめ、企業や団体からも多くの義援金が寄せられている。
  この国難をどう乗り切るか。世界からの応援が広がっているが、我が国民力が試される時でもある。
  国民のたくましい力と知恵で、復興に全力投球すべきである。
  「助け合い」・「辛抱強さ」・「たくましさ」
  今は、真にこれらが求められる時だ。


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