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モクレイシ ~不思議な分布~

印刷用ページを表示する更新日:2017年10月23日更新

 篠窪の三嶋社には、「椎の木森」と呼ばれる立派なスダジイ林があります。林内では、様々な草木が確認でき、その中でもモクレイシは、分布に特徴がある植物として知られています。本種は、房総半島や県南部、伊豆半島、 伊豆七島を中心とするブロックと九州を中心としたブロックに分布しており、特に県内では、大磯丘陵~渋沢丘陵周辺に集中して見られるのです。このような分布を している理由は、今も謎です。モクレイシは光沢がある厚手の葉を持った常緑低木です。雌雄異株なので、早春、雄の木には黄色い雄しべをのぞかせた小さ な雄花がたくさん咲き、雌の木には、小さな雌花が咲くだけでなく、ラグビーボール形をした赤い種子を見ることができます。 近年、三嶋社には徐々にタケが侵 入し始め、椎の木森は窮地に陥っていました。その危機を地域の方々が救い、不思議な分布をするモクレイシも 生き残ることができたのです。

                                                          一寸木 肇(おおい自然園園長)

モクレイシの雄花の画像

モクレイシの雄花

モクレイシの雌の画像

モクレイシの雌

モクレイシの実の画像

モクレイシの実