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大涌谷の硫黄の結晶(自然硫黄)

印刷用ページを表示する更新日:2017年10月23日更新

酒匂川の岩石や町内で見られる地層を中心に連載してきましたが、今回からそのルーツをたどっていきます。
大井町の南西の方向に見える箱根山には、後期中央火口丘である下二子山、上二子山、駒ヶ岳、神山などが確認できます。神山の中腹には大涌谷があり、平成27年4月頃から高温水蒸気の噴出が活発化し、5月には立ち入り禁止になりました。その後、活動が穏やかになったことから翌28年7月には一部解除になりました。
大涌谷には数多くの噴気孔があり、そこから温泉水や、水蒸気・二酸化炭素・硫化水素などの気体が激しく吹き出しています。展望台にいても、風向きによっては卵の腐ったような臭いがして、鼻や目につんと刺激を感じることがあります。噴気孔の周りの岩石は、黄色や白色に変わっています。特に黄色い部分は、高温の火山ガスに含まれていた硫黄の成分が急に冷えて結晶したものです。顕微鏡で見ると、黄色で透明な自然硫黄の結晶であることがわかります。

中村 俊文(県立生命の星・地球博物館 学習指導員)

結晶質石灰岩(大理石)の画像