柳地区の稲荷社と河原地区の地蔵院にあるムクロジは、この時季、葉をすっかり落として、飴(あめ)色の実をたわわにつけています。
ムクロジ(無患子)の黒くて堅い種子は、羽根つきの追い羽根の先として使われています。その周りを被っている果皮は、サポニンを多く含むので、石けんの代用として使われていました。
柳地区のムクロジは大木で樹勢があり、実も立派です。その周りには幼木も何本か育っています。境内にはイチョウをはじめ、ムクノキ、タブノキの巨木が見られます。ヤブツバキなどとともに、鎮守の森として長く後世に伝えていってほしいと思います。
一寸木 肇(おおい自然園園長)
ムクロジ(柳地区稲荷社で)
ムクロジの実と種子