ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > おおい自然園 > 「金があった!?」-黄鉄鉱-

おおいの動植物

おおいのむし

おおいの石

自然観察会

自然NOW

自然VOICE

おおいの自然を見てみよう

神奈川県立 生命の星・地球博物館<外部リンク>


「金があった!?」-黄鉄鉱-

印刷用ページを表示する更新日:2017年10月23日更新

酒匂川の河原には、丹沢山地由来の玄武岩安山岩がよく見られます。これを割ってみると、中に金色の鉱物(結晶)が入っていることがあります。
金属のような光沢があり、金色に見えますが、金ではありません。黄鉄鉱という鉄と硫黄の化合物です。大きさは1~2mm程度で、茶碗の底や割れ口にこすりつけると、黒っぽい色が付きます(金は金色になります)。 昔、丹沢火山が噴火して玄武岩や安山岩ができました。丹沢火山の深部にあとから入ってきた花崗岩質マグマによる変成作用を受けて、岩石の空洞や割 れ目に黄鉄鉱が結晶したと考えられます。 この玄武岩中の黄鉄鉱の結晶は、立方体(正六面体)です。これに対して、篠窪と境界を接する秦野市の峠地区の沢には、正八面体(エジプトのピラミッドを上下に付けた形)の黄鉄鉱の結晶がよく見られます。このような違いは、結晶が成長するときの温度や圧力などの条件の違いによるものと言われています。

中村 俊文(県立生命の星・地球博物館 学習指導員)

黄鉄鉱を多く含んだ玄武岩の画像

黄鉄鉱を多く含んだ玄武岩