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サンゴの化石

印刷用ページを表示する更新日:2017年10月23日更新

暖かい海の証拠-サンゴの化石-

 丹沢山地は、約1,500万年以上も昔の海底火山の活動によってできた山です。では、その頃の環境はどうだったのでしょうか。当時の環境を教えてくれる岩石を、時々河原で見ることができます。それはサンゴの化石の入った石灰岩です。丹沢山地から水により運ばれてきた白色~赤紫色の岩石です。
 約1,700万年前頃から海底火山の活動が約200万年くらい続くと、ハワイ島のように海底火山が海上に顔を出します。そして、その火山島の周りに珊瑚礁(さんごしょう)ができました。サンゴの種類は多く、数十種類にも及びます。アオサンゴ、キクメイシサンゴ、ショウガサンゴ、ウミバラサンゴ、シコロサンゴ、ハナヤサイサンゴ、ハマサンゴなどでした。現在、このようなサンゴの多く集まった珊瑚礁(さんごしょう)が見られるのは、沖縄県付近より南の海です。
 このことから、約1500万年前の丹沢は、亜熱帯~熱帯であったことが想像できます。サンゴは、暖かくきれいで、浅い海の中に住んでいました。この石灰岩の中には、サンゴの他に、大型有孔虫、石灰藻、貝、オウムガイの化石なども一緒に見られることがあります。
 岩石や地層の中に化石を見つけ、それが現在どんな地域に住んでいるかを調べることにより、その当時の生活環境を想像することができます。このように、その当時の環境を教えてくれる化石のことを示相化石(しそうかせき)と呼んでいます。

中村 俊文(県立生命の星・地球博物館 学習指導員)

サンゴ入りの石灰岩の画像

サンゴ入りの石灰岩

サンゴの顕微鏡写真の画像

サンゴの顕微鏡写真

キクメイシサンゴの上に育ったアオサンゴ(現生) の画像

キクメイシサンゴの上に育ったアオサンゴ(現生)