顔や前脚がカマキリ、体はトンボをイメージしてください。それが今回紹介するカマキリモドキです。
大変珍しい昆虫で、林の中で偶然に出会うことがあるほかに、明かりに飛んできたものを見ることがあります。前脚がカマキリ状ですので、その脚を使ってガなどの昆虫を捕らえて食べて生活をしています。
一生は実に不思議で、孵化した幼虫は近くを通りかかったクモの体に素早く乗り移り、クモの体液を吸いながらクモが産卵するまで待ちます。そしてクモの卵を食べて成長し、成虫になります。
産む卵はおびただしい数で、これは雌のクモの体に乗り移れる確率が途方もなく低いことを物語っています。
酒井 春彦(中井町立井ノ口小学校教諭)