筆者が幼いころから、ごく普通に見られた黄色いチョウ。これがキタキチョウで、私の大好きなチョウのひとつです。
ずっとキチョウという名前で親しんできましたが、DNAの解析が進んだ結果、本土のものがキタキチョウ、沖縄のものがキチョウとなりました。でも個人的にはキチョウと呼びたい気持ちになります。
成虫で冬越しをするチョウで、寒風の中、ススキなどの葉に止まってじっと耐えている様子を見て、春まで生きながらえることの大変さを想像しています。実際に、冬を乗り切ることができず、地面に横たわっている姿を見たことがあります。
秋、盛んに草花を訪れては蜜を吸っていますが、こうして何カ月もの間、耐え忍ぶための大切な栄養補給なのでしょう。
酒井 春彦(中井町立井ノ口小学校教諭)