シオカラトンボは、水辺があれば、たいていどこも見られる身近なトンボです。子どもの頃、虫とり網でつかまえた経験を持つ人も多いのではないでしょうか。
「シオカラ」という名前は、雄の白と黒の模様から来ていて、白い部分が塩をイメージして名づけられました。また、雌は別名ムギワラトンボと呼ばれ、黄色と黒の模様をしていて、その色が麦わらに似ていることから名づけられました。親は池やプールなど、たまっている水に産卵することが多く、夏にこういった場所で水底をすくってみると、シオカラトンボのやごを採ることができます。やごを飼育してみると、親になりたては、みな黄色っぽい色をしていて、あれ? 雌ばかりかなと錯覚してしまうのですが、時間が経つうちに雄の方は図鑑にあるような白と黒の模様になっていきます。
酒井 春彦(中井町立井ノ口小学校教諭)
シオカラトンボ雄