森の落ち葉の下には、無数と言ってもよいくらいたくさんの生きものがいます。その中心となる生きものの一つがトビム シです。トビムシは、体にある「跳躍器」と呼ばれる器官を使って跳とびはね、敵から逃れます。大きさは数ミリメートルで、褐色のものを多く見かけますが、中には紫色や赤色をしたものもいます。セミと言ったら夏、コオロギと言ったら秋というように、昆虫にも季節のイメージがありますが、トビムシに関しては、いつでもいろいろな成長過程を見ることができるので、親になる季節は決まっていないようです。腐食した落ち葉やカビなどが主な食べ物のようですが、飼育してみると、確かに何かをかじって いる動作をすることがありますが、小さい生きものであるので、観察はなかなか大変です。
酒井 春彦(中井町立井ノ口小学校教諭)