根岸山の里山林にも冬が近いとメッセージが届きました。葉は濃く色づき、次々に枝から離れていきます。すると今まで葉で隠れて見えなかったいろいろなものが見えるようになります。その一つがウスタビガの繭です。クヌギ、コナラ、サクラなどの枝にとても美しい黄緑色の繭がぶら下がっています。
ウスタビガは、大人の掌(てのひら)くらいのとても大きな蛾(が)で、秋の終わりの寒い季節に誕生し、メスは繭につかまり、オスがやってくるのを待ちます。交尾を終えると、繭に一部の卵を産み飛び去ります。
里山ハイキングの折、ぜひ木の上にも目を向けて、繭を探してみてください。
酒井 春彦(中井町立井ノ口小学校教諭)
ウスタビガの繭(まゆ)