イラガの繭(まゆ)
印刷用ページを表示する更新日:2017年10月23日更新
木の枝についているまるいもの、これがイラガというガの繭です。よく卵と誤解されます。触ってみると大変かたく、これは寒い冬を乗り切り、また敵から身を守るためであろうと思われますが、鳥によって割られた繭もけっこう見られます。夏になると、繭から黄色い羽をもったガが出てきます。
イラガの繭は、カキやウメ、サクラなどの木で発見することができます。繭が作りやすいからなのか、枝が分かれたところに、よく見られます。冬は葉がないので、離れたところからでも見つけることができます。
繭の特徴は、白地に褐色の模様があることです。そして、この模様は、繭ごとに違っていて、全く同じものには出会ったことがありません。実際に観察した人によると、繭を作る時に、おしりからは白い液体を、口からは褐色の液体を出し、それが固まると、このような模様になるのだそうです。二つの液体がよく混ざらないものだなあと思います。不思議な繭です。
酒井 春彦(中井町立井ノ口小学校教諭)
イラガの繭(まゆ)