地震 揺れ易さマップ(微地形区分図及び地盤増幅率図)
作成の主旨
地震の際の地盤の揺れは、地表面近くに堆積した地層(表層地盤)の性質や、堆積層厚に関係します。
このため、地盤の揺れやすさは地形・地質の成り立ちにも関係し、微地形区分にと良く対応すると考えられています。
最近では、地盤の揺れの特徴を理解する目的で、地盤の揺れやすさマップを作成することが行なわれるようになりました。
全国の揺れやすさマップは、2005年に内閣府が統一的な作成方法マニュアルをまとめ、1kmメッシュで作成した事例を公表しています。
学術フロンティア研究グループは、神奈川県内各自治体レベルの詳細な地盤のゆれやすさマッブ作成のために、50mメッシュで微地形区分図と 地盤増幅率図を作成しました。
皆さんのお住まいの場所や地域が、どのような揺れやすさの場所に位置しているかを認識して頂ければ、 「自助・共助・公助」の視点から防災活動に役立つと思います。
微地形区分図について
神奈川県の微地形区分を縮尺1月5日万の土地基本分類基本調査図のうち、地形分類図と表層地質図を用いて50mメッシュごとに微地形を読み取り、 内閣府中央防災会議「地震防災マッブ作成技術資料」による微地形区分設定手順によって15区分の微地形を設定し、微地形区分図を作成しました。
地盤増幅率図について
地震波は地下深部の岩盤を伝播し、地表近くの比較的固い地層(工学的基盤)に到たちします。
そして、さらに浅い地層を伝播し地表面にたちします。 この際に、地下浅部の地盤構造(工学的基盤より浅い地層構造で、表層地盤と呼ばれる)によって、振動振幅が大きく増幅されます。
この表層地盤の増幅の度合いを地盤増幅率と言い、地盤増幅率が大きいほど相対的に揺れ易いことになります。
どの程度大きく揺れるか(震度階)は、 地震断層の位置や地震規模によります。
一般的には、ボーリング資料で得られる地盤情報から、地層毎の各種物理定数を推定し、増幅率を計算する手法の他に、平均的な地盤のS波速度からの地盤増幅率の計算を行いますが、微地形区分から統計分析に基づいた方法で、地盤増幅率を評価する方法を用いることも可能です。
ここでは、中央防災会議「地震防災マップ作成技術資料」による、微地形区分から求める方法で、50mメッシュごとの地盤増幅率図を作成しました。
微地形区分図 地盤増幅率図
神奈川県全体
足柄上地域
大井町
南足柄市
中井町
松田町
山北町
開成町
西湘地域
小田原市
箱根町
真鶴町
湯河原町
ご利用に当たっての注意
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神奈川大学 工学部建築学科教授
荏本 孝久(えのもと たかひさ)