たずねてみませんか?大井町の歴史と文化財
土偶形容器(国指定重要文化財)
大井町は、気候が温暖で、西に富士山や箱根連山、北には丹沢山塊の眺望が美しい、風光明媚なところです。
町の歴史は、町の約6割を占める丘陵地にそのルーツをみることができます。
金子台遺跡のストーンサークルは、多数の組石からなる古代のお墓の跡で、縄文時代後期のものといわれています。
また、中屋敷遺跡から出土した土偶形容器は、弥生時代の貴重な出土品として国の重要文化財に指定されています。中屋敷遺跡は、近年の調査で南関東最古の炭化米などが発見され、当時の食生活を知る手がかりとして大変注目されています。
やがて人々は平地に下り、酒匂川沿いで水田を作って定着しましたが、残念ながら当時の史跡は現存していません。これは、たび重なる酒匂川の洪水で、貴重な文化財が失われたものと思われます。
しかし、江戸時代になると、酒匂川の堤防や水田への用水を取り入れる工事が積極的にすすめられ、開拓の歴史を酒匂堰取入口跡でしのぶことができます。
また、この地は、鎌倉時代ころから大井の庄と呼ばれ、鎌倉幕府に由来した歴史遺産が残されています。
最明寺の往生要集や、三嶋神社(上大井)の薬師如来坐像、余見の宝篋印塔など、中世の貴重な文化財が国、県、町の重要文化財として大切に保存されています。
このほかに、町の天然記念物として樹齢数百年になる椎の木森や銀杏の古木など、豊かな自然がたくさん残されています。
美しい自然の中で、鳥のさえずりを聞きながら文化財を訪ねてみると、自然と文化が融合して、歴史のひとこまを感じることができるかもしれません。
あなたも大井町の文化財を訪ねてみませんか。
文化財見学にあたってのマナーついて(お願い)
- 本冊子に載せた文化財は、非公開のものもあります。見学にあたっては、あらかじめ所有者に承諾をとってください。
- 文化財の写真撮影は所有者の許可を得てください。
- 文化財や他の調度類には、触れないでください。
- 境内や施設内では、周りの迷惑にならないようご注意ください。