○裸心版とは・・・
このタイトルは、町長としてのさまざまな体験を通じて感じたことを着飾らずに素直に『裸の心で発信』することで、町の進むべき道を皆さんにも考えてもらいたいという思いから「裸心版」としました。
※「羅針盤」は、船や航空機などで方位を知るための器具で、大航海時代の幕を開く重要な航海計器。
※広報おおいに掲載した原稿をWeb用に改稿して掲載しています。2カ月に1度程度の頻度で更新する見込みです。
5月といえば、新緑の美しさと、さわやかな風に誘われてどこかに出かけたくなるような季節である。中でも、ゴールデンウイークは1年のうちで最も心浮き立つ大型連休のひとつであり、4月29日の昭和の日から始まり5月3日の憲法記念日、5月4日のみどりの日、5月5日はこどもの日と「国民の祝日」が続き、観光地などでは賑わいがみられる。しかし、これら「国民の祝日」の本来の意義などは忘れがちである。
国民の祝日は、「美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」とされている。その中のひとつである5月3日の憲法記念日の趣旨は、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日」と定められている。
さらに調べてみた所、意外な事実を知った。憲法記念日と文化の日には深い関連性があったのである。憲法記念日は1948年に祝日法によって「国民の祝日」となった。一方の文化の日である11月3日は明治天皇の誕生日であり、戦前は「明治節」と呼ばれる祝日であったが、1946年11月3日に日本国憲法が公布されたことを記念し、平和と文化的意義を重視して1948年に文化の日と制定されている。つまり両日とも日本国憲法の「公布」と「施行」という、同じ重要行事を起源とする祝日であったのである。そうした意味から、この2つの祝日は戦後の日本において平和を考える上で重要な「兄弟」のような関係といえるとの記述に、いまさらながら得心させられた。
憲法記念日が公布日の11月3日にならなかった理由については、「当初、憲法記念日は、日本国憲法の公布日である11月3日にする予定だったが、11月3日は明治天皇の誕生日でもあり、天皇と国民の関係性を薄めたかったGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の反対により、施行日である5月3日に設定されることになった」とのことである。また、11月3日が文化の日になった経緯については、「憲法において戦争放棄という重大な宣言をし、国際的にも文化的意義を持つ重要な日であることから、平和を図り文化を進める意味で『文化の日』と名付けた」と説明されている。こんなところにも連合国軍占領下の我が国の立ち位置が垣間見られていることには複雑な思いを抱かされた。